恐るべきトランス脂肪酸❚健康にいい食品とは!?
恐るべきトランス脂肪酸❚健康にいい食品とは!?
2006年12月、ニューヨーク市はひとつのニュースで沸騰していたのです。
なぜなら市内、全ての飲食店を対象に、トランス脂肪酸の実質を使用禁止するという法律化を決めた為だからです。
第2章で詳しく書いていますが、トランス脂肪酸とは液体の植物油を固化させるために、
人工的に水素原子を付加して植物油を変えた物。自然界ではほとんど存在していない物質なのです。
私たちの身近なところでは、マーガリンをはじめとする、市販の洋菓子類のすべてに含まれていると言われています。
そして、飲食店ではなんと調理油にも使われているそうです。
では、このトランス脂肪酸はどのように「不自然」なのか、
次のエピソードを見てみてください。
これはJ・フィネガン著『The Facts About Fats』(邦題『危険な油が病気を起こしてる』今村光一郎、中央アート出版)
のなかに書かれているお話です。
ある自然食品店の店主さんが、食品産業に勤めている常連客の方から、聞いたそうなのですが、
マーガリンに含まれている脂肪の分子を顕微鏡で見たところ、なんとプラスチックの分子にそっくり
と、聞かされたのです。
「健康にいい食品」として自分のお店でも販売しているマーガリンに対して、疑問を抱いたため
この店主は実際に売っているマーガリンをお皿にのせたまま、しばらく様子を見ることにしたそうです。
店主はちょっとした実験を行ったんですね。
虫が寄って来たり、腐敗したり、カビが生えてきたりすれば、
安心で安全な食品である、と、堂々と売れるのでは、そう考えたのです。
ところが、なんと2年間もの間、1匹の虫も来ない。そして、カビも生えず、
ただ、ただ、ホコリがたまっていき、ついには窓から差し込む日差しの熱で、
崩れていってしまったそうです。