諸悪の根源は「代謝異常」にあり❚カルシウムの摂りかた
トランス脂肪酸の害、脂肪酸の摂取比率、カルシウムとがん
実は、いずれも根本に共通するキーワードがあるのです。
それは「代謝」です。
大まかにいえば、代謝とは「体の外から取り込んだ栄養素が、
必要に応じて細胞内で別の物質に変えられていく」ということです。
これが、適切に行われないと、栄養素が体内で、
きちんと役割を果たしてくれないことを「代謝異常」といいます。
トランス脂肪酸は、オメガ3とオメガ6両方の正常な代謝を阻害しているために、
数々の健康上に問題が現れている、ということです。
オメガ3とオメガ6の脂肪酸は、体内で競合しながら、
シーソーのように正反対の作用を示していますが、
どちらか一方を摂りすぎてしまうことにより、
代謝が優位になって、もう片方の代謝が制限される、ということなのです。
骨とカルシウムの関係は、本来であれば、体内のメカニズムのよってコントロールされます。
カルシウムは骨の材料以外に、各種ホルモンの分泌や、
神経伝達、細胞分裂、免疫システム、などと、複雑に絡み合って、
私たちの体を維持、してくれているのです。
つまり、骨からカルシウムが過剰に溶け出しているということは、
一連のカルシウムの代謝に異常が生じている、ということを示すものなのです。
そのために、ホルモン分泌や免疫システム、細胞分裂などが正常に機能しなくなって、
結果、がんなどを引き起こしている、と推測されています。
乳がん患者の髪の毛の中のカルシウムが、異常に増えてることの原因として、
「カルシウムの代謝が乱れること」と、という結論です。
カルシウムは、ただ単純に摂ればいい、ということではないのです。
現代の栄養学では、こういったことに対する、認識が低すぎる、と思っています。